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2009/06/18
いつか、この目で見てみたいと思っている天体ショーがある。太陽と月、そして地球が一直線に並び、月の陰にすっぽりと入る「皆既日食」だ。一部分が月に隠れる「部分日食」は、子供の頃から何度か見ていたが、皆既日食は体験する機会が無かった。 それもそのはず、国内で皆既日食が観測されたのは今から46年も前のことになる。皆既日食自体は、年に1回程度起こる天体現象だが、観測できる地域が限られているため、国内で見られる機会は滅多に訪れない。 そんな約半世紀ぶりとなる国内での皆既日食が、約1月後に迫ってきた。日食が見られるのは、7月22日の午前から昼にかけて。午前9時頃から太陽が欠け始め、11時頃に食のピークとなり、12時過ぎまで続く。 国内で皆既日食となる地域は、鹿児島県と沖縄県の一部(奄美大島北部、トカラ列島、屋久島、種子島南部など)。この他の地域でも、東京で4分の3、札幌でも半分程度欠ける部分日食が見られるという。仕事を持つ人の大半は夏休みの少し前かもしれないが、なんとか時間の都合を付けて出かけてみたいものである。 早速、現地の状況を探してみると、沖縄市が開設した皆既日食に関する公式ブログを見つけた。沖縄市では、受け入れ可能人数を6800名(宿泊可能な人数)と定めて、旅行会社などと連係しながら、今回のイベントに臨むとしている。 その一方で、音楽祭などのイベントも多数を計画している。ブログでは、皆既日食に向けて準備が進む現地から、宿泊施設の問い合わせ先、交通手段など、旅行者に向けた情報を順次発信している。 ブログによると、すでに用意されたテントの設置場所は予約で一杯。リンク先として紹介されていたツアープランも、フェリーで向かうプランは満員になっていた。個人で現地に向かう場合でも、飛行機やフェリーの予約が1カ月前から始まるため、今すぐに動き出した方がよさそうだ。 またブログの関連ページには、皆既日食についての情報や主な観測ポイントなどの詳しい情報が紹介されている。今回、最も長く皆既日食が観測できるのはトカラ列島の悪石島で約6分25秒。これは今世紀最大の観測時間といわれている。 奄美大島でも北端の笠利崎灯台では、3分41秒間の皆既日食が見られるという。次回、国内で皆既日食が見られるのは、26年後の2035年。 そう聞くと、無理をしても出かけてみたくなるもの。大勢の人が集まることが予想されるだけに、ブログなどで現地の最新情報を見定めつつ、世紀の天体ショーを堪能してみたい。 (原 如宏)
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