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2009/04/02
毎日、何気なく歩いている街中には、意外なほど自然の力強さを感じさせるものがたくさんある。普段は全く気にしないため気づかないが、視点を少し変えるだけで、クローズアップされたかのように見えてくる。 筆者の場合、もともと普段から周りを見ながら歩いているせいか、身近な動植物の姿に目が留まる。そんな自然の光景で、春先によく飛び込んでくるものといえば、仲良く寄り添う野鳥の姿だろう。恋の季節は秋という印象を持っていたが、野鳥にとっては厳しい冬を乗り越えた今の時期こそ、恋の本番である。今回は、実は身近な存在である野鳥にスポットを当てたブログ「今日の撮影 野鳥」を紹介したい。 「今日の撮影 野鳥」は、その名の通り、野鳥専門の写真ブログ。日々撮影した野鳥たちの写真を長年掲載している。管理人のすーやんさんは、大阪府在住ということもあり、都会の近くで見られる野鳥がたくさん公開されている。 そんな数ある写真の中で、ふとカワセミの写真に目が留まった。写真を通して、ある記憶が蘇ってきたからだ。それは昨年のこと。近所の公園に住み着いたカワセミを静かに見ていると、見事なハンティングで小魚を撮った。いつもならそのまま丸呑みしてしまうのに、その日は様子が違う。捕った魚をくちばしにくわえたまま飛び去ったのだ。近くでカワセミを見ていた方に話を聞くと、どうやらお目当てのメスが近くにいて、捕った小魚をプレゼントするのだという。カワセミにも恋の季節なのかぁ……と思った瞬間だった。 何度となく小魚を採るカワセミを見ながら、写真を撮ってみたいと思ったが、これが上手くいかない。野鳥を撮影するには、気を長くして根気よく粘ることが大切なのだと、この時思い知ったのだ。そして改めて野鳥の写真を紹介しているブロガーさんの苦労を知った。 「今日の撮影 野鳥」を運営人、すーやんさんは野鳥の撮影を初めて5年以上。筆者のようにろくな機材も無しに、マネしようとしたのが失敗だったようだ。しかし、写真を撮らずとも、見て楽しむということは誰にでもできる。街中にいる鳥といったら、カラスかハトか、スズメくらいだろうと思っている方には、ブログで紹介されている写真の数々を見てもらいたい。きっと、都会の中でも力強く生きている野鳥たちの多さに改めて驚かれることだろう。 3月に公開された写真の中には、筆者が撮れなかったカワセミの姿も見られる。遠くに出かけなくても、家の近所で感じられる自然の一コマ。今年の春は、ブログで紹介されているような野鳥たちに興味を持ったら、今度は自分の目でもその姿を追ってみて欲しい。 (原 如宏)
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