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大人のブログ探訪

東北ブログ

2008/12/18

東北ブログ

 今となってはとても残念なことだが、つい最近まで、東北地方へと出かける機会がほとんど無かった。東京生まれの東京育ち。両親の田舎は、ともに静岡出身で、親戚や両親の知り合いが東海、四国に九州、沖縄にいたため、子供の頃の旅行先は関東以西に限られていた。

 そんな人生において、ぽっかりと空いていた東北地方と、触れ合うきっかけを作ってくれたものがある。美味しいお酒である。中でも一時、凝っていた「地ビール」が、数十年間も自分にとって未知の土地だった東北地方へと、足を運ばせてくれた。

 今をさかのぼること14年前。1994年4月、ビールを愛する人にとって大きな転換期が起きる。「酒税法」の改正である。この改正により、ビールの小規模製造ができるようになった。その後、全国各地でローカルブランドビール、いわゆる「地ビール」が多数作られるようになっていく。

 東北地方は米の一大生産地だけに、お酒といえば「日本酒」を連想してしまうが、地ビールもなかなか侮れない。一番有名なのはスーパーなどでも販売されている「銀河高原ビール」(岩手県)だろう。

 そのほかにも青森県から福島県まで、各県に地ビールメーカーが存在する。作られる地ビールは、一般的なピルスナーから、英国系のエールやスタウト、独系のラガーまで様々。一般的に、食前酒として飲まれるビールだが、銘柄によっては食中酒、食後のデザートビールとして適したものもある。知れば知るほど、地ビールの世界は深くて面白い。

 最近はお酒を飲む機会が減っているのだが、久方ぶりに東北の地ビール巡業をしてみたい気分になっている。思い立ったきっかけは仙台出身の大友さんが運営する「東北ブログ」との出会いだ。

 東北に関する情報を自らの視点で紹介しているブログで、東北のおすすめスポットから、グルメ情報、歴史にまつわる摩訶不思議な言い伝えなどを、4年以上もつづっている。

 200件以上投稿された記事の中で、とくに心を揺さぶられたがのが「東北で地ビールが飲める店」という情報カテゴリーだった。見るからに美味しく飲めそうなお店が、50件以上も紹介されている。勤め先が出版社ということもあり、1件1件の記事がガイド風にまとめられているのもありがたい。

 東北地方は、これから厳しい冬を迎えるが、そんな寒さに負けない美味しい食べ物と、美味しいビールを求めて旅をしてみたい。そんな気にさせられてしまった。

(原 如宏)



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