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2008/11/27
今回ご紹介するブログは『【まんが&フォト】 ほかの国のコトバ 8』という名前だ。フランス語やスペイン語、中国語などさまざまな語学における気になるエッセンスを、かわいいイラストとともに紹介しているブログである。 英語だけなど、ひとつの語学を習得しようとする人が多いなか、多種言語に関心を向けているところが興味深い。 「もともと語学には興味ありましたが、フランス語のポップスを聞いた時に『原語で意味を理解できたらすてきだな』と思ったのが、本格的に好きになったきっかけでした。それで、未知のことばや文化を知りたい、新しい世界を広げたいという好奇心がふくらんで、テレビやラジオの語学講座を利用して勉強を始めました」 このように語学へ興味を持つようになったきっかけを話すのは、このブログの作者であるYuhさん。そして、毎日続けているラジオやテレビの語学講座の学習メモが、手軽な方法で残せること。また、他言語の文字をキーボードで入力する作業が語学学習のプラスになると思い、このブログを始めたという。 では、そんなブログのなかから面白い記事を紹介していこう。まずは、2008年11月5日のエントリー『【スペイン語】写真「シラカバと朝焼け」/多言語「おはよう」』だ。 これは我が家の目の前にある白樺の木と朝焼けです。北国の木々はすっかり葉を落としてしまいました。枝と幹のシルエットが晩秋を物語っていますね。もう冬? スペイン語 → ¡Buenos días![ブエノス・ディアス] (良い/日) このように語学の話題に入る前に、身の回りのちょっとした出来事に触れているのが、いいと思う。記事を書く上で「こころがほんわかする絵や写真を添えていきたいなぁと思っています」というYuhさん。この記事では、お気に入りの自宅前からの朝焼けの写真も紹介しておられるが、こういった日常記が、無味乾燥になりがちな「語学学習」をとても楽しいものにしているなぁ。 次にご紹介するのは、2008年8月25日のエントリー『【ドイツ語】まんが「さかさま絵本」』。 Kopfunter Kopfüber(コップフウンタァ コップフユーバァ/「頭を下に、頭を上に」)とはユリアン・ユージムとミリャム・プレスラー共著のフシギな絵本のタイトル。本の絵が普通の向きで開いたときと、上下さかさまに開いたときでぜんぜん違う。絵に添えてある「詩」も、普通の向きとさかさまの向きで2種類の内容が書かれている。テレビ講座で見せてくれたページに描かれていたのは、ロバの絵。でも上下をさかさまにして開くと、ロバだった絵がビーバーの絵に見えるのだ。 「これはテレビ講座で紹介されたドイツの『さかさ絵本』の話です。テレビの映像を参考にして描いた絵が読者の方に喜ばれたので、この記事は思い出に残っていますね」 このブログの大きな魅力のひとつが、Yuhさんの描くかわいいイラスト。この記事では、ロバを逆さにするとビーバーに見える「さかさ絵本」のイラストを描いておられるのだが、これがとても上手に描けているのだ。 このように、語学というちょっと堅苦しい題材でありながら、身辺雑記の要素を上手に取り入れ、またかわいいイラストとともに紹介しているこの『【まんが&フォト】 ほかの国のコトバ 8』。作者であるYuhさんの「パッと見やすい印象になるように、文字の大きさや色の工夫を心がけています」という工夫が、とても良い効果を発揮しており、幅広い年代の人に楽しんでもらえる秀作になっている。多くのファンをつかめるブログの好例といえるだろう。 (岡部敬史)
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