|
2008/08/21
みなさんは「UMA」なるものをご存知だろうか? これは英語の「Unidentified Mysterious Animals」の頭文字をとったもので「ユーマ」と読む。意味的には「未確認動物/未確認生物」を指し、古くはネス湖のネッシーやヒマラヤの雪男。新しいものではチュパカブラやスカイフィッシュなど、目撃情報はあるものの「存在が立証されていない生物」の総称だという――。 これは今回ご紹介するブログ『UMAファン ~ 未確認動物』内に書かれた「UMA」の解説の概略なのだが、こういったリード文を読むだけでもワクワクしてくる人も少なくないだろう。こんな多くの人にとって懐かしくもあり興奮する「UMA」を題材に、多くのファンを獲得しているブログだ。 「もともとは、大好きな動物を紹介するブログを始めようと思っていました。しかし、以前にちょっとまじめなブログをやっていたのですが、これが全くお客さんの心を惹かず、アクセス数も全然伸びませんでした。そこで、動物のブログといっても未確認動物を織り交ぜてエンタメの要素を強くして、よりたくさんの人に読んでもらえたら――。そう思ってこのブログを開設することにしました。その結果、ここまでアクセスが増えるとは思わなかったほど、たくさんの人に読んでいただいています」 こう話すのは、このブログの管理人であるナムさん。このように本人も予想しなかったほどの人気ブログになったわけだが、その要因はテーマ設定もさることながら、その詳細な情報にあるように思う。こういった情報はどのようにして集めているのだろうか? 「UMAの場合は、海外の書籍やネットで情報を集めています。日本において雑誌などで紹介されたUMAは書き手によって若干歪曲される傾向がありますので、なるべくオリジナルの情報を探すことにしています。探し方としてはUMAを直接検索するときもありますが、地図などで湖などを見て、この湖にはなにかUMAの噂があるかな?といった感じに逆引きすることも多いです」 いくつかの記事を見てもらえればわかるのだが、UMAの写真やデータが実に詳細であるばかりか、「初めて見た!」というものがとても多い。この情報の秀逸さは、やはり海外のニュースソースに当たることに起因しているようだが、その労力や相当のものだろう。 では、そんな労作が多い本ブログの記事から、ナムさんのお気に入りをいくつか紹介していこう。まずは、07年の2月22日にアップされた「450キロの巨大イカ発見 (ダイオウホウズキイカ)」。 かねてから、ダイオウイカよりも大きく (重く) なるのではないか?といわれていたコロッサル・スクイッドですが、とうとう捕獲されてしまいました。成体は12~14メートルと推測されていましたが、今回のコロッサル・スクイッドはそのMax値に近い10メートルという体長です。 ちなみにコロッサル・スクイッドとは、100年程前から知られている巨大イカだが、成体の完全な標本が手に入らず、巨大なことは確かなもののどれぐらい大きくなるのか不明だったという。 それがこういった形で発見されたのだから、ファンの興奮たるやスゴイもので、ナムさんも「このブログを始めてから一番印象的だったのが、このダイオウホウズキイカが捕獲されたことですね。みんなにも早く知らせようと急いで書いたので内容はちょっと荒くなりましたが、とても気に入っている記事です」と語る。 また、2008年3月9日の「ジェイコブズのビッグフット」なる記事も印象に残っているようだ。 2007年9月16日、アメリカ、ペンシルバニア州でディア・ハンター (鹿狩り)、リック・ジェイコブズ (Rick Jacobs) のカメラに、不思議な生物が写っていました。 写真に写っている生物を特定することは困難であったため、単にジェイコブズ・クリチャー (ジェイコブズの謎の生物) と呼ばれ、その生物の正体を巡り大きな盛り上がりを見せました。《中略》 その記事は、このようにワクワクする謎から始まるのだが、なんとこれから合計6回にも渡って書かれている。 「以前はお客さんが読みやすいように、短く文章を書くようにしていたのですが、記事を書いた後に校正するのに手間取っていました。ただ、この記事は、あまりに長すぎたので、記事を連載風に6個に分けてアップしました。人気のある記事とはいえませんが、これ以後、記事を短くすることに気を遣うこともなくなり現在に至っています。そういった意味で、現在のブログの大枠を形作った記事なので思い入れがありますね」 このようにナムさんは語るが、ニュースソースの面白さも手伝って6回の長さにも関わらず、楽しく読むことができる。やはりUMAは面白い。今回いろいろな記事を拝見して改めて思ったのだが、そのポイントにあるのは、リアリティだろうか。 妖精などの、ちょっとオカルトがかったものに比べて、このUMAには、その存在を信じられるリアリティの存在がより興味をそそる。UMAの定義に「本来は、オカルト的要素の強いものは含みません」という一文があるのだが、まさにここが魅力の源泉なんだろうなと思う。埋められていないリアルとリアルの狭間の部分。そこを想像力で補って読んでいると、幼い頃に抱いていた好奇心が蘇ってきて実に楽しい。ぜひみなさんも覗いてみるといいですよ。 (岡部敬史)
この記事のトラックバックURL:
https://www.typepad.com/services/trackback/6a0120a66c427e970b0128756d9380970c Listed below are links to weblogs that reference |
|
日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。
ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。
この記事へのコメントは終了しました。