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2007/01/19
イタリア中央部に位置するトスカーナ州。州都はフィレンツェ。ルネッサンスでは中心地の一つとなり,芸術が一気に花開いた。トスカーナの名前が広く知られるきっかけになったのは16世紀。メディチ家による支配体制が強まり,トスカーナ公国が誕生した。その後も,ハプスブルク家による統治にはじまり,フランスやオーストリアにも編入される。イタリア近代史には,書くことの出来ない地方といえるだろう。 今回紹介したいブログは,古都フィレンツェから25キロメートルほど,内陸に入ったグレーベ・イン・キャンティに住む日本人女性のブログ「トスカーナ 「進行中」 In Corso d'Opera」である。 キャンティはワインの生産で有名な土地。いってみれば牧歌的な土地柄である。そんなキャンティにブログの管理人,jamartetruscoさんが移り住んだのは12年前のこと。フィレンツェ出身で芸術家というご主人とともに,ワインや食料貯蔵庫のある家に引っ越した。貯蔵庫を工房として使うためである。引っ越した当時も今も,この地域に住んでいる日本人はjamartetruscoさんただ一人。田舎というもの日本も同じだが,身内意識が強い。従って住み始めた当初は,異端視されていたそうだ。 周りの反応が一変したのは,子供が出来てから。子供好きなイタリア人たちが心を解いてくれたとブログで語っている。日本では海外移住を考えている人も多いと聞くか,見ず知らずの土地で,しかも東洋人がいないような土地で暮らそうとするには社会との接点を作ることがいかに大切なものかと感じた。 jamartetruscoさんがブログを書き始めたのは2006年3月のこと。まだ1年も満たないが,これまでトスカーナの自然や建物にはじまり,イベントや食べ物,そしてご主人の作品などを写真とともに紹介してきた。アート目線で,きれいな写真が多い。自然と休みを取って欧州へ旅行に行きたい気分になった。 (原 如宏)
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