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大人のブログ探訪

『非常食と防災グッズ&ミリメシ』

2009/04/23

『非常食と防災グッズ&ミリメシ』

 地震などの災害は、いつ何時、わが身に降りかかるのかわからない。そんなことは、誰もが承知のはずだけれど、ついつい災害に対する備えがおろそかになってはいないだろうか。大地震などが起こった時には、こぞって防災袋などを買い込んだりするけれど、喉元が過ぎれば忘れ去ってしまう人が、やはり多いのが実情だろう。

 なら、いっそのこと、こういった防災アイテムを楽しんでみるというアプローチがあってもいいかもしれない。今回ご紹介する『非常食と防災グッズ&ミリメシ』は、そんな非常時に食べる缶詰や特殊フードを紹介するブログだ。

 「非常食は、もともとキャンプの際の遭難に備えて集め始めたものでしたが、次第にその機能性に魅かれていきました。例えば各国の戦闘糧食や宇宙食などは、一パックに主食・副食・デザート・コーヒーに紅茶、加熱剤まで付属していて、これだけで食事が完結するんですよ。また保存性が高く、いつでもどこでも食べられるところも魅力ですね」

 こう話すのは、このブログの作者である「こばしま」さんだ。では、さっそく記事を追って保存食の面白さを見ていこう。

 まずは09年3月18日のエントリー『フリーズドライフーズ マウンテンハウス「サバイバルフーズ」』 から。

今回のサバイバルフーズは「ベジタブルシチュー・ウィズビーフ」と「クラッカー・パイロットブレッド」
今から25年ほど前に購入したもの、製造年月日が昭和59年9月15日(24年前)と昭和56年6月19日(27年前)となっています。この缶詰の特徴として、水分は2%ほど・窒素ガスを封入して無酸素状態・缶を5層コーティングして缶が錆び難いなど、腐る要因を排除しているので25年の長期保存が出来るそうです。ただし食品として安全ではあるが、味とか質は変化しないのか?保存状態によっても違いが出るかもしれません。購入後段ボール箱にいれたり、非常持ち出しのバッグに入れたりしていますが、保存場所は2階室内。通気性はあまりよくなく、夏場は室温30℃を越えることもしばしば…
 さてそれでは開缶してみます。

 こういった保存食、とりわけ缶詰の面白さは、「何が出てくるのか!」というワクワク感ではないだろうか。それが買ってから25年も経つ一品ともなれば、その高揚感はより高まる。実際に食べた感想などは、記事にアクセスして見てもらいたいが、この「それでは開缶してみます」というフレーズが実によい。好奇心を心地よく刺激されるのだ。

 では、続いても、開缶モノをご紹介したい。缶詰といえば、鯖やツナといったものが定番だが、この世界はとても奥が深く「チーズバーガー」などもあるのだ。

さてさて気になるお味です。もちろん缶詰なのでマクドナルドや、モスのようなハンバーガーというわけにはいきません。それでもハンバーガーの雰囲気は残っていますし、味はハンバーガーです。
しかし「パティ」が少し違い、ハムのような肉がみっしり詰まった食感で味付けも香辛料やハーブで味付けされているようです。「SPAM」に似てるかな?スパムよりはうんと塩分少なめで、香辛料が効いている。食感ももう少し固めです。あるいは昔懐かしい魚肉ハンバーグといった食感です。チーズはあまり感じませんでした、レンジで温めたせいなのかどうかは分りません。同じくケチャップも固まっていたのであまり感じなかったかもしれない。ピクルスも印象が薄い。
 結局バンズのびちゃびちゃ感とパティの硬い食感ばかりが印象に残りました。

(09年2月8日のエントリー『チーズバーガーの缶詰その2』より)

 不味くはないが、もう2~3年は食べなくてもよい味だったとは、こばしまさんの感想。でも、彼にとって味がすべてではないことは、この楽しそうな記事を見ていれば、一目瞭然だ。未知なる缶詰を手にして、開けて、食べる。ここにひとつのドラマ性があるから面白い。この趣は、我々の日常と離れれば離れるだけ、増していく――。次にご紹介する自衛隊の戦闘食糧などは、そんな例のひとつで無骨な外観だけでも実に楽しい。

本日の昼食は自衛隊の缶メシ「しいたけ飯」「まぐろ味付け」「コーンミートベジタブル」「たくあん漬」と、豪華(?)ラインアップ。賞味期限を過ぎているので試食することにしました、缶詰なので少々過ぎてもどうってこと無いのですが、どうしても風味・食感などは落ちてくるので美味しいうちに、そして管理上のけじめをつけるため消費することにしました。《中略》さて、試食の準備ですが、通常「メシ缶」は開缶してそのままでは食べられません。コメがβ化してポロポロパラパラの状態で、知らずに開けると箸も刺さらず、すきっ腹をかかえて悲しい思いをすることになります。食前に25分以上ボイルすることが必要になります。もちろん器にあけてレンジでチンでもかまいませんが、今回は作法に則って(何の作法?)正しくボイルをしたいと思います。
08年7月6日のエントリー『自衛隊戦闘糧食「しいたけ飯」ほか』より

 このブログのタイトルにある「ミリメシ」とは、文字通り「ミリタリー」(軍隊)の「飯」のこと。ここで紹介されている自衛隊戦闘糧食も、まさにミリメシなのだが、缶詰であっても、開缶するだけでは食べられず、食前にボイルしなければいけないわけだ。こういった特殊性が、なんとも非日常的で刺激的だ。

 このように、非常食とかミリメシといったものが、その機能性、特殊性ゆえに読み手の知的好奇心を刺激してくれることが、おわかりいただけただろうか。

 そしてこんな品々に魅了されたのは、こばしまさんだけでない。同じような趣味を持つ人が日本全国にいるという。

 「缶詰愛好者のことを、僕は『ヅメラー』と呼んでいますが、そういったファンの間には情報交換をする輪が広がっているんですよ。私もこうやってブログで発信することで、日本中に友達が増えました。まだ一度も直接合ったこともないのに、誕生日にプレゼントを贈られたり、珍しい缶詰を送ったり、逆に送ってもらったりするのは楽しいですね」

 このように同好の人たちとの交流を楽しむこばしまさんの目標は、いつかオリジナルの非常食・防災セットを作ることだという。

 「今、世間に出回っている防災セットは、高価なわりには、その機能性や性能に改善の余地があるように思います。だから私が納得できるもので、作れたら嬉しいですね」

 こういった愛好者の視点によって、防災グッズのような非常時のアイテムが洗練され、かつ機能的になるのは、多くの人にとってとても有益なことだ。ぜひ、これからも楽しい更新を期待したい。

(岡部敬史)



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