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2007/09/13
ファッションなんか興味ないというお父さんにも、ぜひ見ていただきたいブログだなぁ。 そう思うのが『トレンドスケッチ-流行採集フィールドノート- ふぁっしょん浮世草紙 ver.3.0』。これは、タイトルからもわかるように、街行く人たちのファッションを文字通り“採取”して、実に気持ちいいタッチで描き続けているブログである。 例えば、「ボウリボンブラウス×ピンクパフニット、モテかわスタイル」では、いかにも女の子らしいスタイルを また例えば「元気が出るビタミンカラーのショートパンツスタイル」では、明るく元気な女の子 「ライトブルー×グレーのチェックハーフパンツでリゾート気分」では、今風のお洒落な男子の夏の着こなしパターン。 こうやっていくつかを見て回るだけでも、楽しくなってこないだろうか。 ただ、個人的に感じた楽しみのポイントは、また別なところにもある。それは俯瞰する楽しみだ。 具体的には、ブログの右側にあるサイドバーにある月ごとのリンク。ここから、どれかひとつを選び、表示されるカレンダーのなかの人物を、タタタと見ていくと面白い。 例えば、同じ4月であっても厚着と薄着。カジュアルとフォーマルなど、様々なスタイルがある。また、このカレンダーを使った表示方法がうまくできており、2006年の4月であれば、クリックひとつで2005年や2007年の4月にアクセスすることができるのだ。 つまり、その月や、年度ごとといった大きな単位のなかで、ファッションというものが、どんな息吹を持っていたのかが分かるというわけだ。 まさに、俯瞰することによって博物学的な愉しさも味わえるわけだが、これは、作者であるMari.Iさんの狙いどころであるのだ。 「もともと、『ふぁっしょん浮世草紙』というコンテンツを、今の流行を採集し記録しておきたい。そして今より50年後、100後に使える風俗史を作りたいという想いから作り始めました。そのバージョンアップ版がこのブログになります」 このようにブログ設立の動機を話すMari.Iさん。つまり、最初からその一瞬、一瞬を切り取るだけでなく、100年後になっても使えるコンテンツ作りを目指していたというわけだ。そんな活動へは、ひとつの言葉を知ってからより意欲的になったという。 「考古学に対して『考現学』という言葉があると知り、さらに意欲が湧いてきました。流行はめぐる、そして今は未来へと続く。そんな流行について考える一助になれば幸いです」 移り変わるのがとても早いファッション業界。しかし、その一瞬、一瞬が記録されていったとき、どんなものが見えてくるのか――。ぜひ、このブログにアクセスしてご覧いただきたいと思うのだ。 (岡部敬史)
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