今回ご紹介するブログ,『Tokyo迷子ウォーキング』は,タイトルを見た瞬間に「面白そうだなぁ」と思った。“迷子ウォーキ ング”って言葉が,なんとも魅力的だ。
「健康とダイエット目的で,ウォーキングを日課にしていたのですが,毎日同じところを歩いていると,さすがに飽き飽きし てきます。そんなとき,見知らぬ土地に地図も持たず,ただ行き当たりばったりでぶらぶら歩くのも面白いじゃないか。仮に迷子になっても30分も歩 いていれば,必ずどこかの駅に辿り着く。そう思い立って“冒険気分”のウォーキング始めることにしたのです」
このように“迷子ウォーキング”を始めたきっかけを話すのは,このブログを綴る吉澤さん。こんな気ままな散策をしている と,いろんな発見があるようだ。
「東京に出てもう何十年にもなるというのに,今まで一度も降りたことのない駅がたくさんあることに気がつきました。それ をひとつずつ制覇していくうちに,意外な場所で意外な建造物や石碑などを見つけたり,その町でしか買うことができない名産品を見つけたり,とて も楽しい時間を過ごすことができるようになりました。週末の大切なリフレッシュタイムになっていますね」
こんな楽しそうな模様が伝わるエントリーをひとつご紹介しよう。
麻布十番を堪能する暇もなく広尾まで来てしまい,もう一度麻布十番まで引き返そうと思ったのですが,お屋敷 街に入ってしまって道に迷ってしまいました。汗びっしょりになって,同じところをぐるぐる歩いたりして,やっと麻布十番の商店街に到着。 こんな名前のお店(編注・「豆源本店」)に,ちょっとした行列ができています。中に入ってみると,おいしそうな揚げもちを作っている図に遭遇。こ れは買うしかありません。 なんだか,歩くと必ずお煎餅を買い求めてしまう私。このブログ名も「おせんべい発見ウオーキング」にしたほうがいいかもしれません(苦笑)。 ちなみにできたての揚げもちは,サクッとして,サーッと溶けて,それはそれは絶品でした。ああ,このお店のメインは豆菓子。慶應元年創業とい う,由緒あるお店のようです。
本文内にもあるように,いろんな街でお煎餅を買い求めるのが,ちょっとした“お約束”になっているようだ。そんな雰囲気 がとてもいい。
道に迷いました。東西南北がすっかりわからなくなり,二子玉川駅に向かって歩いているつもりが,ついたとこ ろは上野毛駅でした。
約1.5時間かけて歩いたのに,一駅分しか進んでいないなんて……。ショックです。
あとで地図を見てみたら,もうちょっと頑張って多摩川沿いを歩いていたら,自然に二子玉川に到着していたと いうことがわかりました。ちょっと反省,です。
“迷子ウォーキング”と名付けているだけあって,その行程はご覧のようにとても気ままなもの。でも,こういった自然な感 じがこのブログの大きな魅力になっている。
「ブログを長く続けるコツは?」と訊かれるたびに「肩の力を抜いて気軽にやることですよ」と答えるのだが,どうしても力 を入れすぎて,更新が長続きしないケースが多いように思う。
そんな人たちにもぜひこのブログを見てもらいたいと思う。企画や文章だけでなく,だいたい月に1,2回の更新という頻 度もとっても気楽な感じ。でも,これくらいの気楽さでやるのが,ブログを楽しむ秘訣なのだ。