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大人のブログ探訪

『ASAKOがゆく~報道カメラマンへの道~』

2009/05/28

『ASAKOがゆく~報道カメラマンへの道~』

 今回ご紹介するブログ『ASAKOがゆく~報道カメラマンへの道~』は、スペイン在住のカメラマン國見朝子さんが綴っているものだ。

心配は雨のことだけ、バルサは問題なくこの試合勝つだろう、そんな感じで訪れたカンプノウ。想像以上に観客が入っていて驚いた、その数実に9万3千人。さすが「世界中のお楽しみ」なだけはある、もちろんドイツからの来訪者の姿もいっぱい見た、彼らの背が高いのは気のせいじゃない。
《中略》
さてキックオフ、可愛らしく雨なんて降っちゃって、選手入場の時にスタンドで振られていたフラッグがみんなの帽子に早変わりして一人でニンマリしてしまった、ではなくて開始早々から異様のボールの動きの速い展開、ゴール前にガンガンなだれ込んで来て忙しそうな予感!と思ったら本当に忙しかった、頭の中が真っ白になるかと思った、私の願いは一つだけ、ピントを合わせろ、外すな!

(2009年4月9日のエントリー「Barcelona-Bayern Munchen」より)

 こちらは「撮影の話」とカテゴリーされた記事のなかのひとつなのだが、このように彼女の主な仕事場は、スペインのサッカースタジアムだ。なぜ、彼女はスペインという遠い地で、サッカーを題材にカメラマン人生を歩んでいるのだろうか。

私のサッカー観戦歴は短く、2002年の日韓W杯の時からだ。当時、私は都内のIT系の会社で総務事務をしていた。幾度か海外旅行は経験していたものの、あの時身近に感じた世界に、他人種に圧倒された衝撃は忘れない。その頃まで外人と言えばアメリカ人、というイメージしか持っていなかったからだ(欧米人、と言っても違いが判らなかった)。国が違えば文化が違う、人種も変わる、そういった事を肌で感じた瞬間だった。
(2008年7月1日のエントリー「サッカーとの出会い」より)

 こちらは國見さんがサッカーとの出会いを綴った一節だ。このように2002年の日韓ワールドカップから見始めたという彼女。決して、観戦歴が長いわけではないが、彼女は今の仕事に就くことになった。

 「サッカーに興味を持ち始めた頃、スペインのFCバルセロナというチームが好きになりました。それで、ホームスタジアムで試合を見たいと思いスペイン旅行に出かけたのですが、サッカーはもちろんその街にも魅了されたのです。そこで『アルバイトでもいいからこの街に住み続けよう』と決意して、そのままFCバルセロナのある街に移住したのです」

 気持ちよいほどの行動力だ。打算などではなく、好きだから行く。こんな決意が彼女の未来を切り開くことになる。

 「カメラマンになったのは、バルセロナ在住のサッカーライターの方にスカウトされたからです。それで、右も左もわからないまま、世界最高峰リーグの取材現場に飛び込んだわけですね。それから3年が経ちますが、悪戦苦闘しながら日々精進の毎日を送っています」

 彼女の悪戦苦闘しながらも充実した仕事ぶりは、このブログでよく見ることができる。

こんなのを見るのは初めてだ。
攻め続けるのに得点出来ない苛立ちから発煙筒攻撃が始まったのだが、まさか雪崩れ込みが起きるとは思ってなかった。ヒートアップした観客は私の足下にビール缶を投げつけた。発煙筒が飛んできた辺りでは被害者がインタビューに応じている。
とは言え、恐ろしい群集心理にならずに済んで良かった。怒りの対象はボイショス・ノイスだけであり、選手達や審判、そして私たちカメラマンには向けられなかったからだ。もう少し荒れたら身ぐるみを剥がされてたかも知れない。「撮るんじゃねぇよ!」とカメラに向かって怒鳴ってた人も、実は居た。

(2008年9月28日のエントリー「憂鬱だ」より)

 例えば、こちらはスタジアムにおいて発炎筒をきっかけに起こった暴動を写真とともに紹介しているもの。こういったスタジアムの熱気が伝わってくる描写は、このブログの大きな魅力となっている。そして彼女自身も、この「現場の力」に魅かれているようだ。

 「FCバルセロナのホームスタジアム・カンプノウのキャパシティは欧州最大の9万8千人です。この大観衆が、サッカーに対する純粋な感情で最高の雰囲気を作り上げるわけですが、その状況の中に身を置けることが、この仕事のいちばんの魅力ですね。そんななか、納得できる写真が撮れれば、とても嬉しいです」

 この國見さんのブログには、夢が詰まっている。彼女が見ている夢。その夢に向かって進んでいく力のようなものが、読んでいて心地よく感じられる。そこがこのブログの最大の魅力ではないだろうか。最後にそんな彼女にこれからの目標を訊いてみた。

 「これからの目標は、このまま第一線で活動して行くことと、自分の写真をもっと世に発表していくことですね。そして、そんな写真やブログでの発表を通して、サッカーの楽しさや熱狂を少しでもお伝えできればと思っています」

 彼女の発信からサッカーファンになったというコメントをもらって、とても嬉しいと感じたという國見さん。ポジティブに行動し続ける彼女の記録は、きっと多くの人に影響を与えられるものになるだろう。

(岡部敬史)



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