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2008/05/22
今回ご紹介する『寿司屋のおかみさん小話』なるブログは、表題からもわかるように、札幌の寿司屋のおかみさんが綴ったものだ。何かと敷居が高いと感じるお寿司については、いろいろ知りたいと思う読者も多いだろう。このブログでは、そんな読者が気になるお寿司にまつわる様々な記事がアップされている。 寿司屋の卵焼きの作り方を知りたいという、たくさんの方々からのご要望、ありがとうございました。今日は、寿司屋のギョク!の極秘レシピです。 例えば、これは寿司屋の卵焼きの作り方を紹介した記事。詳細な写真とともに順序立てて解説されている記事は、実にわかりやすい。ただ、こういったお寿司に関するエントリーは、このブログの魅力の一端でしかない。 「ブログを始めた直接のきっかけは、お店の宣伝でした。ただ、お店のことや、魚の豆知識などを書くのは楽しいのですが、それだとお寿司が好きな人しか見に来ない。それではちょっと寂しいと思い、家族愛や子育て、そして北海道という幅広いテーマについてブログを書こうと思ったのです」 こう話すのは、このブログの作者である「おかみさん」。この言葉にもあるように、このブログではお寿司以外の話題もたくさん書かれている。 すすきので寿司屋をやれば、当然仕事が夜中ですから、夜ご飯は一緒に食べられません。 例えばこれは子育てに関するエントリー。作者の人柄が偲ばれるなんともほのぼのとした記事である。こういった記事をたびたびアップしているうちに、このブログは数々のメディアにも取り上げられて、多くのファンを獲得するにいたったという――。 「たくさんの人にブログを見ていただくようになったのは、本当に驚きでした。そしてその結果、いろいろなジャンルの方々と知り合うようになりました。新しい出会いによって私たちの世界も広がり、今では北海道の食関係に従事するさまざまな方々と交流を持つようになりました」 作者はこのようにブログがもたらしてくれた喜びを語る。 このように幾多の出会いをもたらしてくれたこのブログを改めて見ていくと、その魅力の源泉は「愛情」だなぁと思うのだ。お寿司に対する愛情。家族に対する愛情。住んでいる北海道に対する愛情。 どんな記事でも、そういった愛情をベースにしているから、多岐に渡るジャンルの記事のどれもが、さわやかな読後感を与えてくれるのだと思う。 また、このおかみさんが深い愛情を注ぐ御主人であるところの「大将」の修業話もとても面白い。 その記事は、2006年1月17日にアップされた「板前を目指す~17歳の決断」という記事から始まるのだが、寿司屋というものの内側を垣間見る楽しさもある秀作。ぜひ多くの人に読んでもらいたい。 「ブログをやって楽しかったことは、書くことによって自分の心の整理されていくところですね。これは書いた人でないとわからない面白さかと思います。そして、ブログを書きはじめて2年半、ブログを通して知り合った人たちは数百人を超えます。その出会いのすべてがわたしたち夫婦の財産です」 こう語る「おかみさん」のブログ。ぜひこれからも読み続けたいと思う愛情溢れる記録なのだ。 (岡部敬史)
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